D'ORSAY Amplification Box
嗅覚の奥底には、情景や経験などの記憶が存在していて、
香りを媒介とした、想像の旅をすることができます。
D'ORSAYは、感性で共鳴しあったアーティストや職人とともに、
想像の旅へ誘う香りを増幅する空間や体験を提供します。
第一弾は、音楽家。
香りと音楽。
視覚情報の多い現代において、
想像の余白を持ったふたつの事象は
どんな化学反応を起こすのだろう。
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episode1
− 今回のイベントでは、なぜこの香りを選んだのですか?
人に聴いてもらうならこっちの方が合いそうだなと。
みんなと一緒にいた時の記憶がシェアできる香りかな。
音楽でいうと、尖りすぎてない感じ。
でも尖りもちゃんとあるところが好き。
− イベント当日のパフォーマンスは、どんな世界観になりそうですか?
この香りを嗅いだ時に私の音楽を思い出してくれるだろうし、
私の音楽を聴いた時にこの香りを思い出してくれるといいですよね。
- 実際に事前に店舗に足を運んで、手にとってみていかがでしたか?
時間がコンセプトになっているのは、すごくドラマティック。
D’ORSAY は、全部顔が違って個性があるから良いですよね。
イベント当日が楽しみになりました。
<FiJA>
日本とフィリピンにルーツを持つシンガーソングライター
episode2
− ふだんはどんな環境で曲づくりしてますか?
その日にあったことを思い出して作ることが多くて、
メモしながら作ることが多いです。
毎日曲を作っていて、その日行った場所、やったこと、
あった人から感じたことを元に、曲を作ることが多いです。
− 4:30を選んだ理由は?
実際に曲を作っている途中に外に出たりして、この時間って
季節によって明るさとか、質感とかも変わりやすいなと思っていて。
自分の曲づくりのそういった側面を考えると、4:30が合いそうだなって。
− イベント当日のパフォーマンスは、どんな世界観になりそうですか?
ライブパフォーマンスは日によって違うんですが、
フィジカルな体験を大事にしています。
ただ、今回に関しては、普段やってない事もやりたいなと。
いつもその場でやることを決めてるんですが、
香りやその場の空気に合わせて、見せ方も変えていきたいなと思います。
匂いって一番体調とかに左右されたり、慣れとかも生まれやすい。
リアルタイムでの感じ方も結構違うんじゃないですか。
嗅覚って環境によって感じ方が左右される感覚だと思っていて、
人の行動とかマインドをセットするのに影響しそうですよね。
折角だったら、その日だけのことをやってみて、
その日見にきた人が同じ香りを嗅いだときに思い出してもらいたいですね。
<Cwondo>
ガレージロック・バンドのNo Busesのギター&ヴォーカル、
近藤大彗によるソロ・プロジェクト
episode3
− ふだんはどんな表現をされていますか?
私が表現したいものは、漠然としていますが「大きい何か」な気がしています。
森として、海として、悲しみそのものとして、
この世界に散りばめられている色んなものたちの視点になって表現する。
まるでその大きな存在に自分が入り込んでいくような音楽が
作れたらいいなと思っています。
勿論、前提として私は人間ですから、私を通して出ていく曲には
人間臭さも含まれていると思うんですけど、
自分の意識や想像内におさまらない、もっと測り知れないくらい大きなものが、
この身を通して表現されていたいな、と思いながら音楽に関わっています。
− 0:00を選んだ理由は?
理由は二つあって、一つは私が紡ぎたい音楽から出ている空気感が、
まるでそのまま香りになったのが0時だと感じたから。
そしてもう一つは、0時からは人間の気配を感じなかったからです。
香りって「異性を惹きつける香り」や「あ、これは女性に人気がありそうだな。
男性に人気がありそうだな」とか「あ、これ私に似合う香りだ」といった感じで、
人の気配を感じさせる香りが存在する中で、0時はなんだか人という枠を超えていたんです。
しんと静まり返り、少し霧がかった夜の森に明るい月の光が広がっている、
そんな情景がパッと浮かびました。
それはなんだか風景そのもので、まるで歌う上での舞台そのものな気がしました。
壮大さと測り知れなさを一瞬にして感じた香りでした。
− 実際に事前に店舗に足を運んで、手にとってみていかがでしたか?
普段はファッションとしても楽しみながら香りをつけることはあるんですけど、
D'ORSAYの香りは、もっと精神とコミットしているような感覚がありました。
私にとって制作は、歌うのは好きだけど、
そのためには頭の中にあるものを再現せねばならず、
機械的な操作が本当に苦手な自分にとって不安な要素も含まれてしまっていて。
でも、この香りはそんな考えすぎて不安がる私を
引っ張ってくれるような存在だなと思ったんです。
自分が作りたい世界観はこんなにも美しい香りなんだ。
だから私は大丈夫だって。
<Kiwako Ashimine>
沖縄県出身で日本を拠点に活動する音楽家